アホウドリの繁殖地

2004 年 6 月 1 日 カテゴリー: blogsニュース

アホウドリの繁殖地を小笠原諸島に新設…日米チーム

 絶滅の危機にあるアホウドリの再生に向け、米国政府が
保護・繁殖策の検討を要請していた国際研究チームは、
新たな繁殖地の有力候補として、東京都の小笠原諸島を
選定した。最大生息地の伊豆諸島・鳥島が噴火して
繁殖地が破壊される危険に備えるもので、新たな試みとして
注目される。

 米国政府は、鳥島などの繁殖地からアラスカ州などへ
飛来するアホウドリを法律で絶滅危惧(きぐ)種に指定し、
具体的な回復計画作りを義務付けている。このため、
日本の研究者も参加して「日米アホウドリ再生チーム」を
2002年に発足。火山のない島を新たな繁殖地にすることを
検討した。

 その結果、鳥島の南約300キロ・メートルにあり、
1930年代までアホウドリが生息していた小笠原諸島を
新しい繁殖地候補に決めた。ただし、周囲の環境を覚えるのが
早いひなを新しい繁殖地に移送・放鳥するのは容易ではなく、
鳥島のアホウドリをさらに増やすことで、小笠原諸島などに
自然定着させる現在の手法も並行して進める。
研究チームは他の研究者などの意見も聞いたうえで、
7月中にも原案を作成、米国政府に提案する。

(2004/6/1/15:31 読売新聞より)

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