国交省 都とTSL小笠原航路再検討
『結論すぐ出ない』
TSL小笠原航路再検討で石原知事
超高速旅客船「テクノスーパーライナー」(TSL)の
小笠原航路(東京-父島)就航を国土交通省が再検討すると
表明したことについて、石原慎太郎都知事は二十二日の
記者会見で、年間約三十億円の赤字が見込まれるなどの
問題点を挙げて「すぐには結論はでない」と語り、
就航は困難との見解を示した。
北側一雄国交相は同日、閣議後の記者会見で、
TSL就航を都と再検討することで合意したと表明。
国交省と都が協議会を設置することを明かした。
一方の石原知事は「正式な協議会をつくる必要はない。
担当者が話し合えばいい」と語り、北側大臣の発言とは
隔たりを見せた。石原知事は「財政的に国がどこまで金を
出すか。長期的にどれだけ(出資を)続ける意思があるかだ」と
都が多額の財政負担をかぶらないよう、国をけん制した。
都は既に東京-小笠原諸島の航空路開設に向けて、
TSL就航を削除した小笠原諸島振興開発計画の
変更素案を作り、現在、都民の意見を募集している。
2006/09/23 中日新聞