東京都TSL断念正式発表

2005 年 10 月 18 日 カテゴリー: blogsニュース

国策の超高速船TSL、都が小笠原航路断念を正式発表

国策で進められてきた超高速船「テクノスーパーライナー」
(TSL)計画が頓挫している問題で、東京都は18日、
同船の東京―小笠原航路に財政支援しない方針を
正式に表明した。都議会総務委員会で
「毎年20億円の赤字が見込まれ、公的支援の限度を超える」
と答えた。都の支援断念で、TSLの同航路への就航見送りは
決定的になった。

東京―父島を16時間で結ぶTSL就航をめぐっては、
運航会社の小笠原海運(本社・東京)が今年6月、
船主のテクノ・シーウェイズ(同)に対し、
「国と都の支援がない限り運航は不可能」として、
船のリース契約の解除を通告した。
国土交通省と都が支援策を協議してきたが、
合意に至らなかったという。

この日の委員会で都は、原油価格が高騰しているうえ、
TSLは現在の定期船の約3倍の燃料がかかり、
波を乗り越える能力も低いことから就航率は下がり、
赤字が継続すると説明。
「かえって小笠原航路の長期安定的な運航を危うくし、
村民の生活に重大な支障を生じかねない」とした。

TSLは、国内やアジア各地の主要港を結ぶ新交通をめざし、
99年、当時の小渕首相(故人)がミレニアムプロジェクト
として決定、第1弾として小笠原航路が選ばれた。
船は三井造船が約115億円かけて建造し、
すでに完成している。資金はテクノ社が民間銀行や
日本政策投資銀行から借り入れ、国交省関係の
独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」が
債務保証。リース料で返済する計画になっている。

2005年10月18日21時33分 朝日新聞


超高速船の就航は「困難」 小笠原航路、東京都が答弁

超高速旅客船テクノスーパーライナー(TSL)の
小笠原航路(東京-父島)の就航について、東京都は
18日の都議会で、「実現は非常に困難」
(清宮真知子・多摩島しょ振興担当部長)との認識を示した。

小笠原航路の運航を予定していた小笠原海運(東京)が、
原油価格の高騰で年間約20億円の赤字が見込まれることを
理由に、今秋に予定していた就航を見送った。
このため、国土交通省は小笠原海運に対し運航費用の
一部補助を概算要求に盛り込んでおり、東京都の判断が
注目されていた。

困難な理由として清宮部長は、赤字額が大きく公的な支援の
限度を超えている点などを挙げた。補助するかどうかは、
明言しなかった。

10月18日21時50分 中国新聞

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