鳥島のアホウドリ聟島へ移住決定

2007 年 9 月 19 日 カテゴリー: blogsニュース

鳥島のアホウドリ、噴火から守れ…小笠原・聟島へ移住決定

国の特別天然記念物アホウドリを火山の噴火などから守るため、
環境省の検討会は、アホウドリのヒナ10羽を来年2月に、繁殖地の
伊豆諸島の鳥島(東京都)から、南へ約300キロ離れた
小笠原諸島(同)の聟島(むこじま)へ引っ越しさせることを正式決定した。

同省などは今年、ヒナ移住に伴う危険性を調べるため、近縁種で
個体数の多いクロアシアホウドリのヒナ10羽を使って移住実験を実施。
うち9羽が無事に巣立ったため、アホウドリの移住を最終決定した。

来年の移住が成功すれば、5年かけて毎年10羽以上のヒナを
ヘリコプターで移住させる。島では、山階鳥類研究所の専門家3人が
常駐して、人工飼育を行う。

アホウドリは、自分が育った島に帰る本能があるため、引っ越しは、
島を覚える前の生後40日程度のヒナに限定。ヒナに、聟島を新たな
故郷と認識してもらうため、アホウドリのデコイ(模型)設置や鳴き声の
放送も検討している。

アホウドリの繁殖地は、世界でも鳥島と尖閣諸島の2か所しかなく、
生息数は推定1945羽。しかし、活発な火山がある鳥島では噴火で
全滅する恐れがあり、移住が検討された。

(2007年9月19日20時17分 読売新聞

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