世界遺産委員会による小笠原諸島の審査結果の概要
2011.06.24 環境省報道発表資料(PDF) より要約
第35回世界遺産委員会による小笠原諸島の審査結果
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1.審査結果の概要
6/24(金) 22:50 小笠原諸島の世界遺産一覧表へ記載することが決定
※世界遺産一覧表への正式な記載日は、第35回世界遺産委員会最終日の6/29(水)になる見込み
2.決議の概要
(1)記載の可否と記載基準への適合
登録基準[ ⅸ生態系 ]に小笠原諸島は合致するものとして世界遺産一覧表に記載
評価の内容
・生態系は様々な進化の過程を反映
・固有種率が極めて高い分類群
・植物相では、活発な進行中の種分化の重要な中心地
・陸産貝類の進化と植物の固有種の適応放散が進化の過程の貴重な証拠を提供
・適応放散の事例は、種分化および生態学的多様化の研究、理解の中核
・陸産貝類などにおける絶滅率の低さにより、強化されている
・固有性の密度の高さと適応放散の証拠の多いことが、他よりも際だっている
・小面積を考慮し、陸産貝類と維管束植物が並外れた高いレベルの固有性がある
(2)保全管理の評価
・大規模、増大している保全のための投資を称賛
・地域住民参画のレベルの高さ
・複数機関が協力していること
・海洋地域の増大を決定したこと
(3)我が国への要請事項
○ 要請事項
a) 侵略的外来種対策を継続
b) すべての重要なインフラ開発で、事前に厳格な環境影響評価を実施
○ 奨励事項
a) 資産における海域公園地区をさらに拡張することの検討
b) 気候変動の影響を評価し、適応の研究・モニタリング計画を策定、実施
c) 注意深い観光管理を確実に実施
d) 観光業者に対して、必須条件と認証制度を設定、注意深い規制と奨励措置
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関連リンク:小笠原諸島の世界遺産