太平洋上の漁船で急患 硫黄島経由で空輸
2/2に小笠原諸島南鳥島西方約320kmの太平洋上にて操業中の漁船で急患、海上保安庁に救助を求めた。巡視船「やしま」搭載のMH560ヘリで収容、硫黄島から来た自衛隊UH60J救難ヘリに乗り換え硫黄島へ戻り、海上保安庁のガルフストリーム機が硫黄島から羽田へ、羽田で東京消防庁救急隊に引き継いだ。最初の連絡から羽田まで、29時間以上かかることになる。
参考記事:2/16日付 朝雲ニュース
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硫黄島から急患空輸 UH60が海保とリレー
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小笠原諸島・南鳥島西方約320キロの太平洋上で2月2日、高知県土佐市のまぐろはえ縄漁船「秀芳丸」(乗組員9人、19トン)の漁労長兼機関長の男性(54)が下半身のしびれなどを訴えた。脳梗塞が疑われたため、午後11時すぎ、海上保安庁運用司令センターに救助を求めた。
第3管区海上保安本部(横浜)は巡視船「やしま」(約5300トン)を出動させ、同3日午前3時半、海自に急患輸送の災害派遣を要請した。
厚木基地から3航空隊のP3C哨戒機、71航空隊(岩国)から前進待機中のUS1A救難機各1機が救助に向かったが、漁船周辺海域の波高が約3メートルあったため着水できず、午後4時前に撤収要請を受けた。
急患は同4時すぎ、「やしま」搭載のMH560ヘリが吊り上げ、同船に収容した。
3日午後9時20分、3管本部長が再度海自に派遣を要請。73空硫黄島分遣隊のUH60J救難ヘリ1機が空自硫黄島基地隊の医官を乗せ「やしま」に向かい患者を収容、硫黄島まで搬送した。
患者は待機していた3管のガルフストリーム機が羽田に運び、4日午前4時すぎ、東京消防庁救急隊に引き継いだ。
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