2/7 希少種のブライアンズ・シアウォーター小笠原諸島で再発見

2012 年 2 月 7 日 カテゴリー: ニュース

茨城県つくば市の独立行政法人、「森林総合研究所」の川上和人主任研究員らの研究グループが、東京の小笠原諸島で発見された鳥が「ブライアンズ・シアウォーター」とよく似ていたことなどから調べたところDNAの型が一致したと発表。


参考資料:
森林総合研究所/2012年2月7日プレスリリース
http://www.ffpri.affrc.go.jp/press/2012/20120207/

絶滅したと思われていたミズナギドリの希少種を小笠原諸島で再発見
―世界自然遺産に生き残っていた希少鳥類―

【概要】
ブライアンズ・シアウォーター(英名)は、ミッドウェイ諸島で1963年に採集された標本に基づいて発表された種ですが、最初の発見以来、ミッドウェイでもう一度だけ見られた以外に記録がなく、すでに絶滅したかもしれないと心配されていました。しかし、小笠原諸島で1990年代以後に見つかった6個体の小型のミズナギドリのDNAと形態を分析したところ、ブライアンズ・シアウォーターと同種であり、現在も小笠原に生き残っていることが分かりました。
今回の発見は、2011年に世界自然遺産として登録された小笠原諸島の生態系が極めて高い価値を持つことを改めて示しており、これまでの外来種対策の研究や駆除事業の重要性を示すものです。今後は、さらに積極的に保全していく必要があります。ブライアンズ・シアウォーターの和名として、小笠原に生息する小型のミズナギドリという意味で「オガサワラヒメミズナギドリ」とすることを提案します。…


参考記事:
2月8日 5時54分 NHKニュース

新種の鳥 小笠原諸島で生息か
去年、新種の鳥と確認されたミズナギドリの一種、「ブライアンズ・シアウォーター」が小笠原諸島で生息している可能性が高いことが茨城県の研究機関の調査で分かりました。

「ブライアンズ・シアウォーター」は、1960年代にアメリカのミッドウェー諸島で採集された鳥で、去年8月、アメリカの研究機関によって新種と確認されました。
陸上で産卵する性質を持つ海鳥、「ミズナギドリ」の仲間で体長はおよそ25センチと小柄で尾羽が長く、足が青いのが特徴だということです。
茨城県つくば市の独立行政法人、「森林総合研究所」の川上和人主任研究員らの研究グループが、東京の小笠原諸島で発見された鳥が「ブライアンズ・シアウォーター」とよく似ていたことなどから調べたところDNAの型が一致したということです。
研究グループによりますと、この鳥は、今までに小笠原諸島で6羽発見されていて、生息している可能性が高いということです。…


参考記事:
2月8日 14時57分 NHKニュース

“絶滅”の海鳥 レッドリストへ
20年ほど前に絶滅したと考えられていた海鳥、ミズナギドリの一種が、小笠原諸島に生息していることが確認されたことを受けて、環境省は、絶滅のおそれがある野生生物をまとめた「レッドリスト」に新たに加えるための検討を始めました。


絶滅したとされた鳥が日本で見つかるのは、アホウドリ以来、およそ60年ぶりのことで、研究グループはこの鳥を「オガサワラヒメミズナギドリ」と名づけたいとしています。
絶滅のおそれがある野生生物をまとめた環境省の「レッドリスト」には掲載されておらず、環境省は、来年度改訂する予定の「レッドリスト」に「オガサワラヒメミズナギドリ」として加えるための検討を始めました。また、環境省は天敵に当たる「クマネズミ」など外来種の動物の駆除を小笠原諸島で進めることにしています。…


関連リンク:
講演会「世界で2回しか記録のない鳥が 小笠原で生き残っていた!」2/8開催

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