6/28 南鳥島周辺でレアアースの大鉱床発見

2012 年 6 月 28 日 カテゴリー: ニュース

東京大学の研究チームは、日本の最東端の南鳥島(東京都小笠原村)周辺の排他的経済水域(EEZ)内の海底に、ハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)を大量に含む泥の大鉱床があることを発見。東京都内で開催中の資源地質学会で6/28発表。


参考記事:MSN産経ニュース 2012.6.28 19:07

南鳥島周辺でレアアースの泥 EEZ内で初

日本の最東端の南鳥島(東京都小笠原村)周辺の排他的経済水域(EEZ)内の海底に、ハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)を大量に含む泥の大鉱床があることを東京大の研究チームが発見した。同様の泥は南東太平洋の公海上などで見つかっていたが、日本のEEZ内では初。国内の年間消費量の200年分を超える埋蔵量とみられ、採掘が実現すれば中国からの輸入依存を脱却できる可能性がある。…


参考記事:NHK NEWS WEB 6月29日 21時55分

日本の水域に大量のレアアース

ハイテク製品に欠かせず、現在、中国が独占的に供給している希少な金属「レアアース」が、日本の排他的経済水域の海底の泥に多く存在することが、東京大学の研究グループの調査で明らかになりました。
国内消費量の220年分とされる膨大な量の資源をどのように開発していくのか、科学文化部の春野一彦記者が解説…

どこに?

日本の東端、東京から南東に2000キロのところにある南鳥島の沖合の海底

何が?

「ジスプロシウム」…ハイブリッド車のモーターに使われる
「テルビウム」…液晶テレビに使われる
推計680万トン(国内消費レアアースの227年分)

なぜ海底に?

海底の火山活動で放出される物質がレアアースを吸着しやすい性質を持っている
この物質が海水中に溶けているレアアースを吸着して海底に沈んでいると考え
調査の結果、予想どおり大量のレアアースが存在

高まる期待

「レアアース」は現在、世界の生産量の97%を中国が占めてる
安定供給には調達先の多角化が課題
今回が初めて日本の排他的経済水域の海底で、まとまった量のレアアースが確認

大きな課題も

レアアースを含む泥があるのは、水深5600メートルの極めて深い海の底
この深さから資源を引き上げた実績は、世界でも確認されていないということ
引き上げて資源として利用するには新たな技術開発が必要

どう引き上げる?

海底の油田から原油を引き上げる技術を応用
洋上の船から海底の泥の中まで金属の管を下ろして空気を送り込むことによって泥の引き上げを行う
海洋資源の探査船「ちきゅう」に搭載できれば、一日1万5000トンもの泥を引き上げることが可能


南鳥島の地図/航空写真

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